森林資源を活かし
六甲を元気にする「森の活人」

  • HOME
  • 山崎正夫氏インタビューページ

プロジェクト参加者紹介

兵庫県神戸市にあるウッドデザインのコミュニティ「SHARE WOODS」で代表を務める山崎正夫氏に、インタビューを行いました。

山崎氏の紹介1

【木材コーディネーター】
山崎正夫

【オフィシャルページ】
SHARE WOODS

【電話】
0120 - 492 - 690

【経歴】
2009年に間伐材を活用した打楽器「カホン」を手づくりするワークショップ集団「カホンプロジェクト」を創設。
ドイツ木材メーカーの輸入代理店を経て、日本全国の森との関わりを深め、各地の地域材の商品開発や木製品の販売促進に関わる。
また、六甲山の森と人とを繋ぐ「もりの木プロジェクト」では、六甲山の手入れから出た樹木を有効活用すべく、精力的なイベント活動はもちろんの事、商品化に至るまでの六甲山材のブランディングも手掛けている。

【活動内容】
SHARE WOODS
KOBEもりの木プロジェクト

特別協力者紹介

「未来の匠」Hyogoの開発にあたり、兵庫県神戸市にある木材加工会社「株式会社三栄」で、取締役を務める服部真俊氏に特別協力をいただいています。

服部氏の紹介1

【木材業】

服部真俊

【オフィシャルページ】
株式会社三栄

【電話】

078 - 681 - 4131

【経歴】
関西大学を卒業後、日本木材青壮年団体連合会の勤務を経て、株式会社三栄四代目に就任する。

previous arrow
next arrow
PlayPause
ArrowArrow

Slider

森を育て守るために「間伐」するだけでなく「間伐材を地域の暮らしに活かす」までをコーディネートしたい。

木材コーディネーターの道に進んだきっかけとは

10年程前、私は木材の輸入商社に勤務していました。そこで林業に携わる人たちに出会い、衰退して行く林業の現状を知った事がこの道に進むきっかけになりました。
これだけ緑豊かな日本の国土があり、私たちの身近に木材の加工品はありふれています。
しかし、その大半は海外の安い木材を輸入して作られたものなのです。
私たちの近くには豊かな森と、その保全の為に膨大な間伐材が放置されている。
そんな中で、ある時、若い人を中心に林業を盛り上げて行く為の面白い事を始めたいと考え、捨てられてもったいないと常々考えていた間伐材を使用して楽器の制作などを行いました。
この活動が、現在の「もりの木プロジェクト」に繋がる山との関わりのスタートだったと思います。

KOBEもりの木プロジェクトとは

プロジェクトは六甲山の森と人とを繋げ、そこで生活する人の暮らしを守っていく事を目的としています。
具体的な活動は六甲山の手入れから発生する木(間伐材)の有効な活用方法を考え、新たに利用して行く為の仕組み作りをする活動となります。
実は六甲山の約半分は国や市の持ち物ですが、残りの約半分は民間が所有者です。
その民間所有者は、森を保全していく為に定期的に間伐をするのですが、その際に出る木材を製品として販売したいという声が多いため、事業者と協力して地元資源の有効活用に対する取り組みをしています。
実際に私たち自身でも貴重な六甲山の木材に触れることの出来るワークショップを開いて、地域の方々が地元の資源に関心を持ってもらうきっかけを作る取り組みも行っています。

六甲山の林業の歴史について

元々、六甲山は林業としての山ではなく、明治の後半にハゲ山だった表六甲に防災上の観点から広葉樹を植林したことが始まりなのです。
森は人の手で手入れしてあげないと崩れてしまいます。
その手入れの時に間引いた木材(間伐材)を有効に活用して行く為に、「もりの木プロジェクト」などを通して木材流通の仕組みづくりを起こそうと現在奮闘しています。

「六甲山の木を使って日常の様々な木材加工ができる」という事を、地域に認知してもらう活動で地域活性化へと繋げていく。

なぜこのプロジェクトに参加したか

代表を務める西原さんが、ワークショップを通して「もりの木プロジェクト」と言う私たちの活動に共感して下さった事が始まりでした。
そんな中で今回の”未来の匠Hyogoプロジェクト”のお話を頂いたんです。
私たちの住んでいる地域の伝統や技術、地場産業のすばらしさを子供たちに伝えて未来に繋げていきたい西原さんの想い。
そして、私たちの、六甲山の木を使って日常の木材工芸品から、加工用の材木まで用意できる地域資源をたくさんの人に知ってもらいたい想い。
お互いに同じビジョンを持つ者同士でしたので、是非プロジェクトに参加しようと思いました。

六甲山の林業について次世代に伝えたい事など

神戸など、六甲山に近い場所で生活されている人たち、何より未来を担う子どもたちに、六甲山と言う山の事を伝えて行きたいと思っています。木を切ってただ薪にするだけではなく、木を育てて物が作り出せる事、新たな物に変化させて行ける事を、ワークショップなどの活動を通して体感してもらえれば幸いです。

子どもたちへ伝えたい事など

未来を担う子どもたちに向けて、本物を伝えていく事が”未来の匠Hyogoプロジェクト”の真のコンセプトになります。
木を伐採する事全てが悪いことではなく、森を守るためには木を間引きをして光が地面にあたるくらいに間隔を開けて育てなければならず「切る事」が「育てる事」にもなるという真実。
私たちの周りの山に豊かに茂る木材を加工して、モノをつくるより海外から船で輸入した木材を加工した方が安い為、国内林業が衰退していく一方だという真実。
本物を伝えるという事には、物事の本質を伝える事も含まれると思っています。
これからの未来を託していく子どもたちが大人になった時に、このプロジェクトで触れた「木にまつわる国内の現状」を思い出して、矛盾を解消しようと思うきっかけになる事を信じ次世代に託します。
この貴重な六甲山の木を使った包丁のパッケージを通して、六甲山の木を使って色々なモノづくりが出来る楽しさや可能性を、子どもたちを含め少しでも多くの人たちに知って頂けたら幸いです。