デントウ×ミライ×チイキ
「未来の匠」Hyogo
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未来の匠 Hyogoができるまで
兵庫県の地場産業と伝統技術が融合して完成した「未来の匠」Hyogoは、未来に語り継ぐべく素晴らしい伝統の技が詰まった逸品です。「刃」・「柄」・「箱(パッケージ)」の三段階に分けて、こだわりの製法をご紹介します。
刃と三木市
古くから金物の町として栄えてきた兵庫県三木市。 そこで鍛造から手作業で包丁を作り上げる包丁職人「田中誠貴氏」と、400年培われた伝統的な製法を受け継ぐ、三寿ゞ刃物製作所で代表を務める研ぎ師の「宮脇大和氏」の手によって、「未来の匠」Hyogoの「刃」は作られました。
![包丁の波紋](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-ha0.jpg)
本鍛造の証「波紋」
鋼(はがね)をハンマーで叩いて形や厚みを整えることを鍛造(たんぞう)と言います。
これにより、鋼は鍛えられ硬く(強く)なるのです。
波紋は鍛造される事で生まれ、熟練の技を持つ鍛治職人により生み出される美しい波紋は、見る者を魅了し、海外でも高く評価されています。
![材料を切り出す 材料を切り出す](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hamon-zairyouwokiridasu.jpg)
材料を切り出す
![鍛造と焼きなまし 鍛造と焼きなまし](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hamon-tanzoutoyakinamashi.jpg)
鍛造と焼なまし
![形とり 形とり](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/sample.jpg)
形とり
![焼入れと焼戻し 焼入れと焼戻し](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hamonn-yakiiretoyakimodoshi.jpg)
焼入れと焼戻し
![焼入れ 焼入れ](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-yakiire.jpg)
「焼入れ」と「焼戻し」
包丁に必要とされる硬さを出す為には熱処理と言う工程が必須となります。
熱処理はおもに「焼入れ」と「焼戻し」と言う2種類の工程に分けられ、高温の状態から急冷し、鋼を硬くする工程を「焼入れ」と言います。鋼は、焼入れをするととても硬くなりますが、衝撃等で刃が欠けやすく脆い為、硬くなった鋼を低温で加熱し柔らかさを少し戻します。この工程を焼き戻しと言います。
![包丁の刃 包丁の刃](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-ha000.jpg)
切れ味を「極める」
鍛治職人が鍛え上げた強固な刃を、食材をスムーズに切る為の道具へと昇華させているのが研ぎ師です。包丁一本一本の状態を見て、作業ごとに砥石の種類を変更し手作業で研いでいく為、非常に手間と時間のかかる作業となります。この作業を経る事によって切れ味は最大限に高められ、刃こぼれしにくく、研ぎ直せば何度でも使える包丁が完成します。
![刃付け 刃付け](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-kireazi-hathuke.jpg)
刃付け
![みがきとぼかし みがきとぼかし](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-kireazi-migakitobokashi.jpg)
ミガキとボカシ
![刻印と柄付け 刻印と柄付け](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-kireazi-kokuintoetuke.jpg)
刻印と柄付け
![完成 完成](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-kireazi-kansei.jpg)
完成
柄と篠山市
国の伝統工芸品である「丹波立杭焼」の郷として有名な篠山市から、丹波焼アーティストとして国際的に活躍する丹文窯四代目「大西雅文氏」によって、「未来の匠」Hyogoの「柄」は作られました。
![登り窯 登り窯](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-e0.jpg)
窯変美を生み出す
「蛇窯」
蛇窯とは登り窯の事で、蛇窯による焼成は約60時間続き、最高温度は1300度にも達します。その結果燃料である松薪の灰が器の上に降りかかり、釉薬と融け合って窯変して、「灰被り(はいかぶり)」と呼ばれる魅力的な色や模様が一品づつ異なって表れるのが丹波焼の大きな特徴です。この蛇窯は「丹波立杭焼」の名称で国の伝統工芸品指定を受け、多くの人から愛されています。
![丹文窯 丹文窯](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizokoutei-e01.jpg)
採土と土もみ
丹波焼の陶土(原土)は、主に四ッ辻粘土、弁天黒土を「採土」して使用しています。焼成した時の歪みやひび割れ、膨れなどを防ぐ為、丹念に土を練ります。
![成形 成形](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-noborigama-seikei.jpg)
成形
形状・種類によりいろいろな成形方法が行われます。ロクロ成形が中心ですが、型の複雑なものは、タタラ・押型・手びねり成形などがあります。
![本焼きと窯出し 本焼きと窯出し](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-e03.jpg)
本焼きと窯出し
釉薬を掛けた品物を窯に詰めます。窯に薪(主に松の木)をくべ、数日かけて1250℃~1300℃の温度で焼成します。焼成後、数日おいて窯出しし、製品検査の後に出荷します。
![完成 完成](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-e04.jpg)
完成
焼成後、窯変した丹波焼には「灰被り(はいかぶり)」と呼ばれる、美しい色や様々な模様が現れ、一品一品違った趣を見せてくれます。
パッケージ箱と六甲山
神戸市にあるウッドデザインのコミュニティであるSHARE WOODSで代表であり、六甲山の森と人とを繋ぐ"もりの木プロジェクト"を支えている「田中正夫氏」によって、「未来の匠」Hyogoのパッケージ箱は作られました。
![森林 森林](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hako0.jpg)
「六甲山材」を活かす
「Kobeもりの木プロジェクト」では、六甲山の手入れから発生する木材を有効に活用していく仕組みづくりを行っています。具体的には、六甲山の木材の活用方法を考えるミーティングを一般公募の参加者も交えて行なったり、実際に六甲山の木材に触れ、モノをつくる事ができる体験型ワークショップを開催する事で、六甲山の森とそこで生活する人の暮らしを守って行く事にも繋がる活動をしています。
![間伐 間伐](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hako3.jpg)
間伐
森林の成長過程で、密集化する立木を間引く作業を「間伐」と言います。森は人の手で間伐という「手入れ」をしないと崩れてしまします。必要のない木を間引く事で豊かな森は維持されているのです。
![間伐材の加工 間伐材の加工](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-rokkousanzai-kanbatuzainokakou.jpg)
間伐材の加工
間伐材とは間伐の過程で発生する木材のことです。間伐材の加工肯定では、無駄なく資源を活用する事を念頭に置きながら用途や目的に合わせて丸太を木取りし、加工しています。
![六角形の箱 六角形の箱](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hako1.jpg)
商品化
貴重な六甲山材の商品化に当たって一番に重視している所は「木材の持っている個性を活かす」という事です。また、「六甲山の木材」という意味を込めて六角形にパッケージ箱をデザインしました。
![包丁と箱 包丁と箱](https://hyogo-hocho.net/wp-content/uploads/seizoukoutei-hako4.jpg)
多様性の追求
六甲山材の面白さや可能性を表現する為に、物を入れる箱だけではない何かを追求しました。今回のパッケージ箱はインテリアとしても飾れるよう、中に磁石を埋め込む工夫がされています。